□ 「安全」と「安心」 平成14年9月4日
「安全」は形式情報であり「安心」は解釈して、心の中でとらえてはじめて理解できる意味情報である。食、農の安全表示など国民の安心をそこなう事件が頻繁に発生している。 ‘全国労働安全衛生週間’。10月1日〜7日。今月は、1年のうちでも特に建設業の労働災害を1件でも無くすという準備月間。何故9月が準備月間なのかというと、災害の発生頻度が高い月なのである。夏の暑さが柔らいで作業し易くなる時期なのに災害は発生する。1日のサイクルの中で災害の発生する時間帯は午前10時、午後3時と仕事の仕舞際午後5時頃、気が抜けた時間帯が問題。年間のサイクルでもあてはめると、上半期末、年度末、工期の終わる時期が大切。9月に各地で建設業の安全大会が開催されるのもこんなところに意味がある。 自分達の会社も過去に重大災害が発生したのも9月ないしは10月の最初。以来毎月、職員、協力会社の人に集まってもらって安全意識の高揚のために安全会議を開催しはじめてもう30年近くになる。「1:29:300」。安全に関して、300件の「ヒヤリ」「ハット」した事が建設現場で体験したならば、そのうち29件のケガと1件の死亡災害が発生しているというデータ。「ヒヤリ」「ハット」したことの積み重ねをいかに減らしていくかに建設現場の安全はかかっている。 「安全第一」はどこの建設工事の現場にもかかげられている標語。重大災害を起こした途端に建設会社の信頼は急落する。新規入場者教育から始まって、KYミーティング、重機の点検、墜落、崩落のチェック、作業責任者の選定掲示、・・・安全管理体制は、かなりの段階まで整備されている。積み重ねられた「安全」が評価され、「安心」できるものづくりが頼めるすべてに亘って信頼できる建設会社が求められている。 追 今月いっぱい「森の声」休みます。建設コストのレポートに追われています。10月から再開し追いかけます。 |
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