今年は新年度の始まりの4月1日が月曜日、暦通りに気持ちも綺麗に切り替わった。新年度のスタートが爽やかに切れたような気がする。年度初めの行事といえば、どこでも入社式や辞令交付。群馬県建設事業協同組合でも、10時から、恒例の「交通並びに作業安全祈願祭」を行った。天候にも恵まれ、当日出席可能な道路清掃・道路パトロールの担当職員63名と清掃車両8台・パトロール車14台が並ぶ姿は壮観。駒形神社・駒木宮司による安全祈願の祭事から始まり、年度当初のこの一年に向かう気構えの挨拶と5名の新採用の職員と昇任者3名への辞令交付、きびきびと号令をかけながら進行していく姿は見ていて気持ちいい。長年にわたって、県内全域の道路の環境美化を担ってきた自負心が自信の重さとなって伝わってくる。それぞれの担当車両に乗り込み、道路パトロール担当は県内に張り巡らされた12の地区へ、道路清掃担当は受け持ちの作業個所へと会場から県道に乗り出し、平成25年度の作業が始まりだした。
昨年度の総会が40期目の総会、群馬県建設事業協同組合の設立は昭和48年にまで遡る、長い歴史を培ってきた。当時は第一次オイルショック、原油価格の値上げと共に建設資材もひっ迫し暴騰、単価のスライドをしないと立ち行かない、「建設産業危機突破大会」まで県営スポーツセンターで開かれたという。これを受けて、組合の相互扶助の精神、不安定な供給を安定させるための「共同資材購入」として組合が立ちあがった。その後事業の中身も時代の要請と共に変わってくるのだが、昭和50年に「保険事業」の取扱、昭和55年には県が行っていた「道路清掃事業」を受託し、平成8年に「道路パトロール事業」の受託、現在の概ねの事業体制が整った。その後波はあっても、さすがにオイルショックの時のような資材の不安定な状況は起きてこなかったし、個々の企業が資材の調達をすることの方のメリットが大きかったこともあって「共同資材購入」事業は消えていき、「金融事業」、保険などを取り扱う「購買事業」、「道路環境整備事業」に集約され、今の状況が出来上がった。
組合事業はそもそも組合員の相互扶助の精神が基本、組合というスケールの大きなメリットを生かしながら組合員相互の利益を図ることが目的。大きな規模の組合員は少し下がった目線で、逆に小さな規模の企業は上に向かう姿勢で組合運営をすれば全体がうまくまとまるということであろう。こういったスケールメリットを生かしながら、どういった事業をするかにもよるが、メリットもあればその逆も出てくる。多くの組合員が参加することによって一人では背負いきれなかったリスクを分散・低減することになるが、逆の見方をすれば、分散されたリスクによって、「ぬるい組織」に陥りやすくなってくる。「何かマイナスのことが起きても組合全体で責任を負担すればいい、個々の組合員には直接責任がかかってこない」と、極端なことを言えば他人事、こう言った考えが組織の隅々に浸透しだせばその先の結果は見えてくる。外に向かって切磋琢磨し続ける個別の企業組織とはこの辺が違う、厳しさの皮一枚違うのが組合組織である。
今年の「交通並びに作業安全祈願祭」では、「どんな小さな事故も起こさない、職員同士のチームワークが大事、環境整備に向かう心構えを忘れることなく」と例年の型通りの挨拶に加えて、「徹底した改善活動」について時間をかけて話をした。新体制を引き継ぎ5年目、「効率よく生産性を挙げられる組合の体質に脱皮できるか」問いかけ続けてきた4年間だった。ここにきてじわじわと体質が変わってきたのが目に見える。担当副理事長のリーダーとしての努力が凄かった。職員のモチベーションを上げるために仕掛け続けている。徹底的に無駄の排除と効率性の追求、ランニングコストの低減と車両の低燃費も図ってきた、これらすべての判断基準はコスト、民間企業並みの姿勢で業務に従事することを求めてきた。そう、4年前には組合にありがちな「ぬるい組織」としての空気も漂っていた。組合独自で勉強会を繰り返し、「エコアクション21」の認証も取得し、新たに「建設発生土処分事業」も受託した。「道路環境整備事業」に主な事業が集約されだした群馬県建設事業協同組合、細かい日々の作業の中からわずかな利益でも生み出す体質に変化しなければ結果は出てくる筈がない。メリハリの利いた成果主義も必要だ、今年の年度初めの儀式、「きびきびした」と感じたのは5年目にして成果が出て来たということであろう。目の前にある「改善する組織」、仕掛け続けられれば確実に変わりだす。(群馬建設新聞 4月10日)
昨年度の総会が40期目の総会、群馬県建設事業協同組合の設立は昭和48年にまで遡る、長い歴史を培ってきた。当時は第一次オイルショック、原油価格の値上げと共に建設資材もひっ迫し暴騰、単価のスライドをしないと立ち行かない、「建設産業危機突破大会」まで県営スポーツセンターで開かれたという。これを受けて、組合の相互扶助の精神、不安定な供給を安定させるための「共同資材購入」として組合が立ちあがった。その後事業の中身も時代の要請と共に変わってくるのだが、昭和50年に「保険事業」の取扱、昭和55年には県が行っていた「道路清掃事業」を受託し、平成8年に「道路パトロール事業」の受託、現在の概ねの事業体制が整った。その後波はあっても、さすがにオイルショックの時のような資材の不安定な状況は起きてこなかったし、個々の企業が資材の調達をすることの方のメリットが大きかったこともあって「共同資材購入」事業は消えていき、「金融事業」、保険などを取り扱う「購買事業」、「道路環境整備事業」に集約され、今の状況が出来上がった。
組合事業はそもそも組合員の相互扶助の精神が基本、組合というスケールの大きなメリットを生かしながら組合員相互の利益を図ることが目的。大きな規模の組合員は少し下がった目線で、逆に小さな規模の企業は上に向かう姿勢で組合運営をすれば全体がうまくまとまるということであろう。こういったスケールメリットを生かしながら、どういった事業をするかにもよるが、メリットもあればその逆も出てくる。多くの組合員が参加することによって一人では背負いきれなかったリスクを分散・低減することになるが、逆の見方をすれば、分散されたリスクによって、「ぬるい組織」に陥りやすくなってくる。「何かマイナスのことが起きても組合全体で責任を負担すればいい、個々の組合員には直接責任がかかってこない」と、極端なことを言えば他人事、こう言った考えが組織の隅々に浸透しだせばその先の結果は見えてくる。外に向かって切磋琢磨し続ける個別の企業組織とはこの辺が違う、厳しさの皮一枚違うのが組合組織である。
今年の「交通並びに作業安全祈願祭」では、「どんな小さな事故も起こさない、職員同士のチームワークが大事、環境整備に向かう心構えを忘れることなく」と例年の型通りの挨拶に加えて、「徹底した改善活動」について時間をかけて話をした。新体制を引き継ぎ5年目、「効率よく生産性を挙げられる組合の体質に脱皮できるか」問いかけ続けてきた4年間だった。ここにきてじわじわと体質が変わってきたのが目に見える。担当副理事長のリーダーとしての努力が凄かった。職員のモチベーションを上げるために仕掛け続けている。徹底的に無駄の排除と効率性の追求、ランニングコストの低減と車両の低燃費も図ってきた、これらすべての判断基準はコスト、民間企業並みの姿勢で業務に従事することを求めてきた。そう、4年前には組合にありがちな「ぬるい組織」としての空気も漂っていた。組合独自で勉強会を繰り返し、「エコアクション21」の認証も取得し、新たに「建設発生土処分事業」も受託した。「道路環境整備事業」に主な事業が集約されだした群馬県建設事業協同組合、細かい日々の作業の中からわずかな利益でも生み出す体質に変化しなければ結果は出てくる筈がない。メリハリの利いた成果主義も必要だ、今年の年度初めの儀式、「きびきびした」と感じたのは5年目にして成果が出て来たということであろう。目の前にある「改善する組織」、仕掛け続けられれば確実に変わりだす。(群馬建設新聞 4月10日)
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