業界活動の原点を「県単位の建設業協会の活動」に置き換えてみてもそう外れてはいないだろう。建設産業を取り巻く団体は、エリアのスケールから言えば全国を網羅した団体からエリア限定のごく小規模の団体、資本金など企業スケールを一定規模以上に絞った団体、同一職種でまとまった団体、一般社団法人や組合・NPO法人から任意団体とそれこそ数え上げればきりがない。似たような団体であっても役割は少しずつ違う、団体の役割を明確にし、それぞれの団体の特色ある活動を展開することによって業界活動は活性化する。似たような団体が同じような活動をなぞっていても意味がない。要は、「県単位の建設業協会との距離を測り続けること」によってそれぞれの団体の活動がより一層明確になってくる。
「政策・提言活動」を活動の中心に据えるのが建設業協会、直接事業に携わることが出来るのが協同組合と分けて考えてみれば整理される。さらには組合の事業を通して培ってきた経営資源を業界活動に還元できれば組合の価値は高まってくる。建設業の作業着・ユニフォームの販売を取り扱ってきた全国建設業協同組合連合会(全建協連)ならではの「働き方改革」へのアプローチ、「ユニフォームデザインプロジェクト」を立ち上げた。最近の話題といえば何といっても「働き方改革」の難しさ、出口どころか入り口さえ簡単には見えてこない。「週休二日制の導入」・「長時間労働の是正」・「危険・きたない・きついといった3Kからの脱却」、一言でいえば「処遇改善」で括ることが出来そうだが、天候に左右され、屋外作業が大半という業界ならではの特殊性がそうさせる。建設現場のユニフォーム、「お洒落でかっこいい」と感じながら働ければ楽しい、身の廻りから「働き方改革」をスタートすることが出来そうだ。
デザインされたユニフォーム、毎日着ていて楽しいユニフォームのかたちを考えているだけで楽しくなってくる。それこそ方法は沢山思い浮かぶ。著名な服飾デザイナーに頼む方法はよくある手法だが、「有名な建築家だったらどんなユニフォームをデザインするんだろう」、「業界内で公募はどうなんだろう」とか発想はどんどん膨らんでいく。それだけ建設業のユニフォームデザインを考える幅が広いということだ。結局は東京新宿のデザイン専門学校・東京モード学園の学生と一緒になって「建設業を考えながらユニフォームをデザインしてみよう」ということに落ち着いた。服飾デザインの学生にとって一番遠い存在が建設業、建設業について身近な存在として考えて貰ういい機会にもなる。7月10日、東京モード学園のコクーンホールで300名の学生の前で「ユニフォームデザインプロジェクト」がキックオフされた。
11月24日がデザインの最終審査、夏休みを挟んだ所為か497点もの作品が集まった。審査員は女性のデザイナーを委員長に行政、関連団体、作業服メーカーのデザイナー、業界関係者の5名の方にお願いした。事前審査で12点に絞った作品を学生がプレゼンテーション、個性豊かな審査員がデザインプロセスを引き出すためのやり取りの効果は大きく、会場の参加者全員がひとつとなって建設業を考える場となった。それにしてもそれぞれの学生が建設業に正面から向き合ってユニフォームデザインのコンセプトを語ることが出来たことは素晴らしい。全建協連の正副会長提供の全国各地の県産品まで副賞についた表彰式、一気に盛り上がった。「ユニフォームに着目した、これはおそらく日々働いている姿をしっかりと見ていただく、若い建設業の職人さんたちあるいは技術者たちが感じている誇りをユニフォームという形で表に見せてあげる作業なんだなと思いました。審査をさせていただいてとっても楽しかった」と審査員の内田俊一建設業振興基金理事長の締めくくりの挨拶。今度は、建設業協会との距離を測りながら、2月15日の優秀作品の発表会の演出を考えだしている。(文中敬称略 建設通信新聞12月19日)
「政策・提言活動」を活動の中心に据えるのが建設業協会、直接事業に携わることが出来るのが協同組合と分けて考えてみれば整理される。さらには組合の事業を通して培ってきた経営資源を業界活動に還元できれば組合の価値は高まってくる。建設業の作業着・ユニフォームの販売を取り扱ってきた全国建設業協同組合連合会(全建協連)ならではの「働き方改革」へのアプローチ、「ユニフォームデザインプロジェクト」を立ち上げた。最近の話題といえば何といっても「働き方改革」の難しさ、出口どころか入り口さえ簡単には見えてこない。「週休二日制の導入」・「長時間労働の是正」・「危険・きたない・きついといった3Kからの脱却」、一言でいえば「処遇改善」で括ることが出来そうだが、天候に左右され、屋外作業が大半という業界ならではの特殊性がそうさせる。建設現場のユニフォーム、「お洒落でかっこいい」と感じながら働ければ楽しい、身の廻りから「働き方改革」をスタートすることが出来そうだ。
デザインされたユニフォーム、毎日着ていて楽しいユニフォームのかたちを考えているだけで楽しくなってくる。それこそ方法は沢山思い浮かぶ。著名な服飾デザイナーに頼む方法はよくある手法だが、「有名な建築家だったらどんなユニフォームをデザインするんだろう」、「業界内で公募はどうなんだろう」とか発想はどんどん膨らんでいく。それだけ建設業のユニフォームデザインを考える幅が広いということだ。結局は東京新宿のデザイン専門学校・東京モード学園の学生と一緒になって「建設業を考えながらユニフォームをデザインしてみよう」ということに落ち着いた。服飾デザインの学生にとって一番遠い存在が建設業、建設業について身近な存在として考えて貰ういい機会にもなる。7月10日、東京モード学園のコクーンホールで300名の学生の前で「ユニフォームデザインプロジェクト」がキックオフされた。
11月24日がデザインの最終審査、夏休みを挟んだ所為か497点もの作品が集まった。審査員は女性のデザイナーを委員長に行政、関連団体、作業服メーカーのデザイナー、業界関係者の5名の方にお願いした。事前審査で12点に絞った作品を学生がプレゼンテーション、個性豊かな審査員がデザインプロセスを引き出すためのやり取りの効果は大きく、会場の参加者全員がひとつとなって建設業を考える場となった。それにしてもそれぞれの学生が建設業に正面から向き合ってユニフォームデザインのコンセプトを語ることが出来たことは素晴らしい。全建協連の正副会長提供の全国各地の県産品まで副賞についた表彰式、一気に盛り上がった。「ユニフォームに着目した、これはおそらく日々働いている姿をしっかりと見ていただく、若い建設業の職人さんたちあるいは技術者たちが感じている誇りをユニフォームという形で表に見せてあげる作業なんだなと思いました。審査をさせていただいてとっても楽しかった」と審査員の内田俊一建設業振興基金理事長の締めくくりの挨拶。今度は、建設業協会との距離を測りながら、2月15日の優秀作品の発表会の演出を考えだしている。(文中敬称略 建設通信新聞12月19日)